iPhoneのSIMロック解除は自分でもできる!SIMロック解除とメリット・デメリットを解説
「iPhoneのSIMロック解除は自分でできる?」
「SIMロック解除が必要なのはどんなとき?」
「SIMロック解除をするメリットとデメリットを知りたい」
SIMロックを解除すると、スマートフォンはそのままで、今まで利用していた通信キャリアとは違うキャリアに簡単に乗り換えが可能です。格安SIMを提供するMVNOを利用できたり、海外旅行の際に現地で販売しているSIMカードを利用できたりといったメリットも得られます。
本記事ではiPhoneのSIMロックを自分で解除する方法を解説します。店舗で依頼すると手数料がかかりますが、自分で手続きをすれば無料でSIMロックを解除できますので、ぜひ参考にしてください。
目次
SIMロック解除とは
SIMロック解除とはどのようなものなのでしょうか?
そもそもSIMロックとは、特定のSIMカードのみを利用した場合に動作するよう、携帯電話などの端末に通信制限をかけることです。
この制限を端末から取り払うのがSIMロック解除です。
日本国内でSIMカードが一般的に使われるようになったのは、ドコモのFOMAなど第3世代移動通信システムの時代からです。
SIMカードの導入により、技術的には端末購入と通信回線契約を別々に行うことができるようになりました。しかし実際は、キャリアで回線契約を行い、そのキャリアでしか使えないようにSIMロックがかけられた端末を購入する流れが続いていたのです。
第4世代以降になると通信キャリア各社が同じ通信規格「LTE」を採用するようになったことや、SIMロックのかかっていないSIMフリー端末の販売が始まったことから、回線契約と端末購入を別々に行うことが一般的になってきました。いわゆる格安SIMの登場も、この流れを後押ししたといわれています。
総務省はSIMロック解除について検討を進め、2015年5月以降発売の端末については、一定条件の下、SIMロック解除を義務化することを決めました。
また、2021年10月以降発売の端末については、原則としてSIMロックが禁止になりました。
ちなみに現在は、差し替えて使うSIMカードのほか、eSIM(元から本体に埋め込まれているSIM)が内蔵されている端末も販売されています。eSIMの内蔵された端末は、SIMカードを差し替えることなく、オンライン上の手続きだけで機種変更などを行えるメリットがあります。
iPhoneシリーズでは、iPhoneXS以降の機種がeSIMに対応しています。
SIMロック解除が必要なケースと不要なケース
どのようなケースでSIMロック解除が必要になるのでしょうか。
SIMロック解除が必要なケースと不要なケースについて解説します。
必要なケース
以下のようなケースでは、SIMロック解除が必要になります。
- SIMロックがかかったドコモのスマホをau回線で使いたい
- SIMロックがかかったソフトバンクのスマホをドコモ回線の格安SIMで使いたい
- SIMロックがかかったスマホを少しでも高く売りたい
SIMロックがかかっている端末は、同じ通信回線でしか利用できません。たとえばドコモのスマホをauで利用したい場合は、SIMロックの解除が必要になります。
また、SIMロックがかかったスマートフォンなどを中古販売業者やフリマアプリで売る際に、少しでも高値で売却したい場合はSIMロックを解除するのがおすすめです。
一般的にSIMロックのかかっている端末よりもSIMフリーやSIMロック解除済み端末の方が高値で取引されているため、可能であればSIMロックを解除しておきましょう。
不要なケース
以下のようなケースでは、SIMロックの解除が不要です。
- SIMロックがかかったドコモのスマホをドコモ回線の格安SIMで使いたい
- SIMロックがかかったソフトバンクのスマホをソフトバンク回線の格安SIMで使いたい
- SIMロックがかかったauのスマホをau回線の格安SIMで使いたい
基本的に、同じ通信キャリアが提供する回線で利用する場合は、SIMロックの解除は不要です。
ただし、au VoLTE対応端末の中には、他のau回線にそのまま乗り換えられないことがありますので、この場合はSIMロック解除が必要になります。
契約前に自分の持っている端末が使えるか確認しておきましょう。
SIMロック解除のメリット・デメリット
SIMロックを解除するメリットとデメリットを解説します。
メリット
SIMロックを解除するメリットは主に以下の3点です。
- 通信回線の選択肢が増える
- 海外でも利用できる場合がある
- 高値で売却できる
SIMロックを解除すると、通信回線の選択肢が増えるというメリットがあります。
SIMロック解除済みの端末はドコモ、au、ソフトバンクやそれの回線を利用する格安SIMなど、国内のほとんどの通信回線で利用できるようになります。データ使い切りのSIMカードなども利用可能です。
キャリアに縛られず、好きな通信回線で利用できるのはユーザーにとって大きなメリットといえるでしょう。
また、SIMロックを解除した端末は、周波数帯が対応していれば海外でも利用できるようになります。海外旅行に行く際、日本の通信キャリアの海外通信プランを利用すると高額になる傾向にあります。海外専用のWi-Fiルーターをレンタルする方法もありますが、荷物が増え、接続の手間もかかるものです。
一方でスマホのSIMロックを解除しておけば、現地で販売しているSIMカードを利用して低価格で通信や通話をすることが可能です。
海外で使えるSIMカードは日本国内でも購入可能ですので、現地に到着した時点からスムーズに通信を利用したい場合は、検討してみてもよいでしょう。
使わなくなったスマホを中古販売業者やフリマアプリで売却する際は、SIMロックを解除すると高値で売却できる傾向にあります。SIMロックフリー端末やSIMロック解除済み端末はユーザーにとってメリットが大きい分、需要も高いため、SIMロック端末よりも中古市場において高値で取引されています。少しでも高く売却したい場合は、SIMロックを解除しておくのがよいでしょう。
デメリット
SIMロックを解除するデメリットとは主に以下の2点です。
- 手数料がかかる場合がある
- 端末のデータが消える場合がある
SIMロックを解除するにあたり、手数料がかかる場合があります。ウェブサイトから自分でSIMロック解除手続きを行う場合は無料でできるのが一般的ですが、携帯ショップでSIMロック解除をしてもらう場合は3,300円の手数料がかかる場合があります。
本記事ではSIMロック解除を自分でする方法を紹介しています。手順に従えば難しくはありませんので、手数料が気になる方は自分で解除することをおすすめします。
また、SIMロック解除に伴い、端末のデータが消える場合があるともいわれています。基本的にSIMロック解除によってデータが消えることはありませんが、不具合が起こり、初期化せざるを得なくなる場合があるようです。トラブル回避のためにも、SIMロックを解除する前には端末のバックアップを取っておくようにしましょう。
iPhoneのバックアップを取る方法は「【iPhone(iPad)のバックアップ方法を解説】iCloud・パソコンでのやり方を紹介」で詳しく解説しています。
SIMロックを解除できる条件
SIMロックを解除するには、一定の条件を満たしている必要があります。
SIMロック解除の条件を、以下のキャリア別に解説します。
- au
- ソフトバンク
- NTTドコモ
auのSIMロック解除条件
auのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- 契約者本人であること
- 2015年5月以降に発売されたSIMロック解除の対象機種であること
- 機種の購入から100日以上経過していること(一括購入の場合は即日から解除可)
- ネットワーク利用制限がかかっていないこと
au回線を解約済みの場合は以下がSIMロック解除の条件となります。
- 契約者本人であること
- 利用料金を滞納していないこと
解約済みの場合は、上記条件を満たした上で、店舗にてSIMロック解除手続きを行うことができます。
ソフトバンクのSIMロック解除条件
ソフトバンクのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- 契約者本人であること
- 2015年5月以降に発売されたSIMロック解除の対象機種であること
- 機種の購入から100日以上経過していること(一括購入の場合は即日から解除可)
- ネットワーク利用制限がかかっていないこと
ソフトバンク回線を解約済みの場合は以下がSIMロック解除の条件となります。
- 契約者本人であること
解約済みの場合は、上記条件を満たした上で、店舗にてSIMロック解除手続きを行うことができます。
NTTドコモのSIMロック解除条件
NTTドコモのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- 契約者本人であること
- 2015年5月以降に発売されたSIMロック解除の対象機種であること
- 機種の購入から100日以上経過していること(一括購入または分割でも精算済みの場合は即日から解除可)
- ネットワーク利用制限がかかっていないこと
ドコモ回線を解約済みの場合は以下がSIMロック解除の条件となります。
- 契約者本人であること
- 利用料金を滞納していないこと
解約済みの場合は、上記条件を満たした上で、店舗にてSIMロック解除手続きを行うことができます。
iPhoneのSIMロックを自分で解除する方法
iPhoneのSIMロックを自分で解除する方法を、以下のキャリア別に解説します。
- au
- ソフトバンク
- NTTドコモ
- ワイモバイル
- UQモバイル
SIMロック解除にはIMEI番号が必要になります。iPhoneのIMEI番号は「設定」アプリを開き、「一般」→「情報」とタップすると「IMEI」の項目で確認できます。
Androidスマートフォンの場合は「設定」アプリを開き、「端末情報」→「端末の状態」とタップするとIMEI番号を確認できます。
また、ほとんどの携帯電話では、発信画面で「*#06#」と入力してIMEI番号を確認可能です。
IMEI番号については「IMEIとは?確認方法やIMEI番号からわかることを解説」で詳しく解説しています。
auの場合
auのスマホのSIMロック解除は「My au」から無料で手続きできます。
auでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「My au」にアクセスしてログインする
- SIMロック解除可否判定ページへアクセスしIMEI番号を入力する
- 判定結果が「◯」であれば「こちらからお手続き」をタップする
- 表示された電話番号や機種名を確認し「選択」をタップする
- 契約時に設定した4桁の暗証番号を入力し「次へ」をタップする
- 注意事項を読み、解除理由をチェックし「この内容で申し込む」をタップする
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクのスマホのSIMロック解除は「My Softbank」から無料で手続きできます。
ソフトバンクでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「My Softbank」にアクセスしてログインする
- PCの場合は「料金プラン/オプションの確認・変更」→「SIMロック解除対象機種の手続き」とクリック、スマホの場合は「契約確認・変更」→「SIMロック解除対象機種の手続き」とタップする
- IMEI番号を入力して「次へ」をタップする
- 注意事項を確認し「解除手続きをする」をタップする
- 「SIMロック解除方法を見る」をタップし、指示に従う
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
NTTドコモの場合
NTTドコモのスマホのSIMロック解除は「My docomo」から無料で手続きできます。
NTTドコモでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- パソコンで「My docomo」にアクセスしてログインする
- 「ドコモオンライン手続き」→「SIMロック解除」→「お手続きへ」の順にクリックする
- IMEI番号を入力し、「次へ」をクリックする
- 注意事項などを読みチェックし、「手続きを完了する」をクリックする
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
なおスマホからNTTドコモのSIMロックを自分で解除する場合は「My docomo」の左上のメニューをタップし「サービス一覧」→「SIMロック解除(パソコン)」とタップして手続きを進めます。
ワイモバイルの場合
ワイモバイルのスマホのSIMロック解除は「My Y!mobile」から無料で手続きできます。
ワイモバイルでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「My Y!mobile」にアクセスしてログインする
- 「契約確認変更」→「もっと見る」→「SIMロック解除の手続き」とタップする
- IMEI番号を入力して「次へ」をタップする
- 手続き内容を確認後「解除手続きする」をタップする
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
なお、中古で購入したワイモバイルスマホのSIMロック解除を自分で行う場合は「My Softbank」から手続きしてください。
UQモバイルの場合
UQモバイルのスマホのSIMロック解除は「my UQ mobile」から無料で手続きできます。
UQモバイルでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「my UQ mobile」にアクセスしてログインする
- メニューの「契約内容の確認・変更」をタップする
- 「SIMロック解除」をタップする
- SIMロックの状況とIMEI番号が表示されるので確認し「ロックを解除する」をタップする
- 「SIMロック解除を受け付けました」と表示される
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
なお中古で購入したUQモバイルのスマホのSIMロック解除を自分で行う場合は、以下のページに記載されているUQモバイルお客様センターに電話してSIMロック解除を依頼してください。
参考:UQ mobileお客さまセンターの受付時間変更について(6/1~) |
店舗でiPhoneのSIMロックを解除する方法
キャリアショップでもSIMロックを解除することができます。
ただし、端末購入日以外は3,300円の手数料がかかり、本人確認書類の用意が必要になります。
どうしてもウェブサイトからの手続きが難しいという場合は、店舗でのSIMロック解除を検討してみてください。
ドコモショップ
ドコモショップでSIMロック解除を検討している場合は、以下のページを参考に、必要な本人確認書類と店舗の場所を確認してください。
参考:ドコモショップ
auショップ
auショップでSIMロック解除を検討している場合は、以下のページを参考に、必要な本人確認書類と店舗の場所を確認してください。
参考:au Style/auショップでの各種お手続きに必要なご本人さま確認書類 | スマートフォン・携帯電話をご利用の方
ソフトバンクショップ
ソフトバンクショップでSIMロック解除を検討している場合は、以下のページを参考に、必要な本人確認書類と店舗の場所を確認してください。
まとめ
本記事はiPhoneのSIMロック解除を自分で行う方法を解説しました。
SIMロックを解除すると、スマホの機種を変えずに通信キャリアを簡単に乗り換えることが可能になります。通信費用を抑えるために、大手キャリアから格安SIMへの乗り換えを検討している方は、本記事を参考にSIMロックを解除してみてください。
また、使わなくなったスマートフォンを中古販売業者やフリマアプリで売る際も、SIMロックを解除した方が高値で売却できる傾向にあります。インターネット上で手続きすれば無料で解除できますので、ぜひやっておきましょう。
参考