SIMロックとは?解除方法・解除の適用条件やメリット・デメリットを解説
「SIMロックを解除する方法を知りたい」
「SIMロックのメリットとデメリットは?」
「そもそもSIMロックって何?」
本記事ではSIMロックについて、以下の観点から網羅的に解説しています。
- SIMロックとは
- SIMロックのメリットとデメリット
- SIMロックが解除されているか確認する方法
- SIMロック解除の適用条件と解除方法
SIMロックについて知りたい方や、SIMロックを解除してスマートフォンを利用したり、売却したりしたい方はぜひ参考にしてください。
目次
SIMロックとは
SIMロックとはどのようなものなのか解説します。
また、SIMフリーやSIMロック解除の義務化についても解説しますので参考にしてください。
特定のSIMカードでのみ動作するように機能制限する仕組み
SIMロックとは、携帯電話などに特定のSIMカードを差し込んだ場合のみ動作するよう、制限をかける仕組みです。
SIMロックがかかっていると、特定の通信キャリアの回線以外のSIMカードを入れても通話や通信を行うことができません。
SIMロックを解除すると、通信キャリアの回線に縛られず、通話・通信を行うことができます。
ただし、端末が回線や周波数帯(バンド)に対応している必要があります。
ちなみに近年ではSIMカードの他、物理的なカードのないe-SIMを採用した端末もあります。
SIMフリーって?
SIMフリーとは、SIMロックがかかっていない、または解除された状態を指します。
この状態のスマートフォン端末は「SIMフリースマホ」と呼ばれています。
SIMフリーのスマートフォンは、ドコモで購入したものであっても、auやソフトバンクの回線で通話・通信を行うことができます。
通信料金が抑えられたMVNO回線の利用も可能です。
SIMロック解除の義務化と原則禁止について
現在、スマートフォンにSIMロックをかけて販売することは、原則禁止されています。
総務省は2015年、通信キャリアに対してスマートフォンのSIMロックを解除できるようにすることを義務化しました。
この流れがさらに進展し、2021年10月1日以降発売のスマートフォンには原則SIMロックをかけずに販売することを義務化したのです。
参考:総務省|報道資料|「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」改正案及び「eSIMサービスの促進に関するガイドライン」(案)に関する意見募集の結果及びこれらのガイドラインの公表
これにより消費者は、通信回線を選ぶ自由度が増し、海外での通信回線の利用も容易になりました。
SIMロック解除のメリットとデメリット
SIMロック解除のメリットとデメリットを解説します。
メリット
SIMロックを解除するメリットは主に以下の3点です。
- 通信回線の選択肢が増える
- 海外でも利用できる場合がある
- 高値で売却できる
SIMロックを解除すると、通信回線の選択肢が増えるというメリットがあります。
SIMロック解除済みの端末はNTTドコモ、au、ソフトバンクやその回線を利用する格安SIMなど、国内のほとんどの通信回線で利用できるようになります。データ使い切りのSIMカードなども利用可能です。キャリアやプランに縛られず、好きな通信回線で利用できるのはユーザーにとって大きなメリットといえるでしょう。
また、SIMロックを解除した端末は、周波数帯が対応していれば海外でも利用可能です。海外旅行や出張に行く際、日本の通信キャリアの海外通信プランを利用すると通信料金が高額になる傾向にあります。
海外専用のWi-Fiルーターをレンタルする方法もありますが、荷物が増え、接続の手間もかかるでしょう。一方でスマホのSIMロックを解除しておけば、現地で販売しているSIMカードを利用して低価格で通信や通話をすることができます。
使わなくなったスマホを中古販売業者やフリマアプリで売却する際は、SIMロックを解除すると高値で売却できる傾向にあります。SIMロックフリー端末やSIMロック解除済み端末はユーザーにとってメリットが大きい分、需要も高く、中古市場では高値で取引されています。少しでも高く売却したい場合は、SIMロックを解除しておきましょう。
デメリット
SIMロックを解除するデメリットは特にありませんが、あえて挙げるとすれば以下の2点です。
- 手数料がかかる場合がある
- 端末のデータが消える場合がある
SIMロックを解除するにあたり、手数料がかかる場合があります。ウェブサイトから自分でSIMロック解除手続きを行う場合は無料でできますが、携帯ショップでSIMロック解除をしてもらう場合は3,300円の手数料がかかる場合があります。
また、SIMロック解除に伴い、端末のデータが消えるケースがあるともいわれています。基本的にSIMロック解除によってデータが消えることはありませんが、不具合が起こり、初期化せざるを得ない状況になるケースがあるようです。対応策として、SIMロックを解除する前に端末のバックアップを取っておきましょう。
iPhoneのバックアップを取る方法は「【iPhone(iPad)のバックアップ方法を解説】iCloud・パソコンでのやり方を紹介」で詳しく解説しています。
SIMロックが解除されているか確認する方法
SIMロックが解除されているか確認する方法を解説します。
iPhoneとAndroidスマートフォンでやり方が異なりますので、それぞれ解説します。
SIMロック解除の確認については「iPhone・AndroidのSIMロックが解除されているか確認するには?キャリア別のSIMロック解除方法も紹介」で詳しく解説しています。
iPhone
iPhoneのSIMロックが解除されているか確認する方法を解説します。
なお、iOSのバージョンによって確認方法は異なります。ここではiOS14以降での確認方法を紹介します。以下の手順で確認してください。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップする
- 下部までスクロールして「情報」をタップする
- 下部までスクロールして「SIMロック」の項目を見る
「SIMロック」の項目に「SIMロックなし」と表示されていれば、SIMロック解除済み、またはSIMフリー端末であることがわかります。
Android
AndroidスマートフォンでSIMロック化解除されているか確認する方法を解説します。
なお、Androidスマートフォンは機種によって設定画面などが異なります。ここでは一般的なAndroidスマートフォンでの確認方法を紹介します。以下の手順で確認してください。
- 「設定」アプリを開く
- 「デバイス情報」をタップする
- 「SIMカードステータス」をタップする
「SIMカードステータス」をタップして「許可されています」と表示されれば、SIMロック解除済み、またはSIMフリー端末であることがわかります。
なお、SIMロック解除手続き済みであれば、「許可されています」と表示されていなくてもSIMフリー端末として使用できるケースもあります。
SIMロック解除の適用条件
SIMロック解除の適用条件を、以下の契約キャリア別に解説します。
- NTTドコモ
- au
- ソフトバンク
NTTドコモ
NTTドコモのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- ネットワーク利用制限、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていないこと
- 以下のいずれかを満たす場合
・機種の購入から100日経過している
・当該回線において過去SIMロック解除を行っており、その受付から100日経過している
・一括払いで購入、または分割払いで購入し、その分割支払金/分割払金を精算済みである
・当該回線(解約済み回線を含む)または一括請求の代表回線において、NTTドコモの携帯電話料金の支払い方法をクレジットカードに設定した場合
なお、中古のスマートフォン端末のSIMロックを解除する場合は、ネットワーク利用制限、おまかせロックなどの各種ロックがかかっていないことに加え、分割払いでの購入から100日経過している必要があります。
au
auのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- 2015年4月23日以降に発売されたSIMロック解除機能対応の機種であること
- ネットワーク利用制限中のau携帯電話でないこと
- 機種購入から101日目以降であること
ただし、以下の場合は機種購入日から100日以内でもSIMロック解除手続きが可能です。
- 割賦残債がない場合(一括での購入・一括での残債精算済みなど)
- SIMロックを解除したい端末で利用しているau回線において、前回のSIMロック解除受付日から100日経過した場合
- SIMロックを解除したい端末の割賦代金および、紐づく回線のau利用料金の支払いをクレジットカードに設定している場合
ソフトバンク
ソフトバンクのSIMロック解除条件は以下の通りです。
- 2015年5月以降に発売された機種であること
- 機種代金を一括支払いで支払っている(購入日以降に解除可能)
- 機種代金をクレジットカードによる分割払いで購入した場合は、購入日以降に解除可能
- 機種代金を、クレジットカード以外の方法による分割払いで購入した場合は、購入後101日目以降に解除可能
※機種代金をクレジットカード以外の方法で分割払いで購入した場合でも、その後に一括精算すれば100日以内でも解除可能 - 過去にソフトバンクでSIMロック解除の手続きを行ったことがある場合(下1~3すべてに該当する場合)
2017年12月1日以降に、SIMロック解除を行ったことがある場合
2.前回のSIMロック解除受付日から101日目以降である場合
3.前回SIMロック解除を行った製品が、2015年5月以降に発売された製品である場合
SIMロックを解除する方法
SIMロックを解除する方法を、以下のキャリア別に解説します。
- NTTドコモ
- au
- ソフトバンク
SIMロックを自分で解除する方法は「iPhoneのSIMロック解除は自分でもできる!SIMロック解除とメリット・デメリットを解説」でも解説していますので参考にしてください。
NTTドコモ
NTTドコモのスマホのSIMロック解除は「My docomo」から無料で手続きできます。
NTTドコモでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- パソコンで「My docomo」にアクセスしてログインする
- 「ドコモオンライン手続き」→「SIMロック解除」→「お手続きへ」の順にクリックする
- IMEI番号を入力し、「次へ」をクリックする
- 注意事項などを読みチェックし、「手続きを完了する」をクリックする
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
なおスマホからNTTドコモのSIMロックを自分で解除する場合は「My docomo」の左上のメニューをタップし「サービス一覧」→「SIMロック解除(パソコン)」とタップして手続きを進めます。
au
auのスマホのSIMロック解除は「My au」から無料で手続きできます。
auでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「My au」にアクセスしてログインする
- SIMロック解除可否判定ページへアクセスしIMEI番号を入力する
- 判定結果が「◯」であれば「こちらからお手続き」をタップする
- 表示された電話番号や機種名を確認し「選択」をタップする
- 契約時に設定した4桁の暗証番号を入力し「次へ」をタップする
- 注意事項を読み、解除理由をチェックし「この内容で申し込む」をタップする
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
ソフトバンク
ソフトバンクのスマホのSIMロック解除は「My Softbank」から無料で手続きできます。
ソフトバンクでiPhoneのSIMロックを自分で解除する手順は以下の通りです。
- 「My Softbank」にアクセスしてログインする
- PCの場合は「料金プラン/オプションの確認・変更」→「SIMロック解除対象機種の手続き」とクリック、スマホの場合は「契約確認・変更」→「SIMロック解除対象機種の手続き」とタップする
- IMEI番号を入力して「次へ」をタップする
- 注意事項を確認し「解除手続きをする」をタップする
- 「SIMロック解除方法を見る」をタップし、指示に従う
以上でSIMロック解除の手続きが完了します。
まとめ
本記事ではSIMロックとは何かという基本からSIMロック解除のメリットやデメリット、SIMロックの解除条件と解除方法などを解説しました。
手元にあるスマートフォンを売却する際は、SIMロックを解除した方が高値で取引できる可能性があります。
本記事を参考にSIMロック解除を検討してみてください。